中国向けWeb制作を始めたきっかけ②
前回の続きです。
誰にも使われないECサイト
ツテをたどってフリーランスのエンジニアの方にEC制作を依頼して、いちおうそれなりのECサイトが出来上がりました。
ところが、実際にサイトを公開してみると、中国からアクセスすると数十秒待たないとサイトは表示されず、決済もPaypalにしか対応していなかったため、誰にも使ってもらえないサイトを作ってしまいました。
当時Webの素人だった僕は中国からのアクセスの特殊性など、全くの想定外だったのです。
エンジニアの方に改善して欲しいと伝えても、出来ませんの1点張り。やがて連絡すらも取れなくなってしまいました。
諦めきれない僕は、次はきちんとした制作会社に依頼しようと思い、Googleで「福岡 ECサイト制作会社」のようなキーワードで検索して見つけた会社に、中国向けのECサイト制作を依頼しました。
今度は初めから中国からのアクセスに注意して欲しいこと、決済なども中国人が使い慣れているものに対応することなどをお願いしました。
ところが、結果的にはこちらもうまくいきませんでした。
制作会社はECの実績は豊富でしたが、中国向けのECは作ったことがなく、「中国決済を繋ぎこむのに技術情報が必要」「携帯のSMS認証でログインするための開発用コードを教えて欲しい」など依頼を受けるのですが、僕も素人なので、内容を理解しないまま間に入って中国語で現地の会社に連絡したりと、まるで要領を得ません。
やがて制作会社からは見切りをつけられ、これ以上は対応出来ないと言われてしまいまいました。
既にEC制作に数百万円を使っていた僕は落ち込み、ようやく中国向けEC制作の難しさが分かってきたのです。
Web制作技術を学ぶ
僕は中国語は出来ますが、技術的なことが理解できない。一方で日本の制作会社は技術は分かるが、中国の事情が分からないし、中国語のドキュメントも読めない。
このままでは永遠にECサイトが完成しないと思った僕は、自分がWeb制作の技術を身につけるしかないと考えました。
結局、僕自身が技術を分かっていないと、今後も制作会社や中国の会社とコミュニケーションが取れないと思ったからです。
早速僕はプログラミングやWeb制作について学び始めました。
今は独学でも様々な学習素材があるので、本当に便利な時代です。
ECサイトの完成
会社はコンサルティングや、代理購入で売上を立てながら、一方でWeb制作の学習を続け、半年ほど経っていよいよ自分でEC制作に取り組み始めました。
この頃ようやく「以前エンジニアの人が質問してきた内容はこういう意味だったのか」「気軽に依頼してたこの内容は、実は結構対応が難しいものだったのか」など色々なことが分かってきました。中国語の技術情報を見ても、内容が理解できるようになっていました。
そしてそこからさらに半年ほど開発を続け、ようやくECサイトが完成しました。
中国からもアクセス良好で、中国人が使いやすい、まさに最初に目標としてイメージしていた通りのECサイトです。
Web制作事業を始める
爆買いブームは相変わらず続いていて、出来上がったECサイトはきちんと中国で売上が立っていました。
しかし、この頃僕は
「このまま自社で転売を続けるより、良い商品を持っている他社様のお手伝いをした方が、より世の中に貢献出来るのではないか」
「中国向けのWeb制作で自分はこんなに苦労したのだから、きっと他にも困っているお客様がたくさんいるはずだ」
と思うようになります。
そこで会社のWebサイトを作り直して、中国向けに特化したWeb制作会社であることを発信することにしました。
すると北は北海道、南は沖縄まで、全国のお客様からのお問い合わせを頂くようになりました。
もともとは自社のために始めたWeb制作ですが、そのノウハウを他社様にご提供出来るようになったのです。
今では様々な企業様のWebサイトやECサイトの制作を通して、さらに知見が蓄積されていき、Webサイト制作後のマーケティングも含めて、より幅広いご要望に対応出来るようになりました。
このブログを読んでくださった方で、中国向けWeb制作についてお困りごとがある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
中国向けWeb制作を始めたきっかけ①2022年12月26日
弊社は、創業時から中国向けのWeb制作事業をやっていたわけではありません。
弊社が中国向けに特化したWeb制作事業を始めたきっかけを振り返ってみました。