中国で日本旅行熱が高まっている3つの要因

外国人観光客が増えています。
政府は観光収入の増加を目指し、ビジットジャパンキャンペーンを推し進めており、2016年に訪日外国人観光客2,000万人、2019年には2,500万人、将来的には3,000万人を目標にしています。

ようこそJAPAN

そのカギを握るのが中国人観光客です。

観光庁発表の2014年7-9月期の訪日外国人消費動向調査速報によると、人数の国別シェアでは1位中国22.8%(2位韓国21.1%、3位台湾20.7%)となっています。
また、お金をたくさん落としてくれているという意味で、旅行中の消費額シェアは1位中国33.5%(2位台湾17.0%、3位韓国9.6%)と中国がダントツのトップです。

訪日中国人観光客が増えている3つの要因についてまとめました。

1.ビザの要件緩和

ビザ

政府は毎年少しずつ、中国人に対しての観光ビザの発給条件を緩和しています。
現在は目安として日本円で「年収約100万円以上」を発給条件としており、実際は5万元(約95万円)以上の貯金が6カ月以上あることを証明する資料の提出が必要です。
これは都市部の大卒の月給が5,000元(約9.5万円)程度なので、給料10カ月分に相当します。
(日本円の感覚だと200万円ぐらいの貯金があるかが目安となっているようです。)

まだまだ若い人が気軽に行ける条件ではありませんが、収入などの要件は、今後も徐々に緩和される方向です。

また、沖縄か東北3県(岩手,宮城,福島)に1泊することを条件に、一定期間内に何度でも入国できる数次ビザを発給していて、こちらの条件も緩和を進めて行く予定です。

2.円安

円安

2014年11月時点での人民元の為替レートは1元≒18.8円となっています。
2012年1月は1元≒12円でしたので、3年で50%以上円安が進みました。
また中国人の賃金は年率約8%のペースで上昇しているので、対日本円で考えると、この3年で中国人の購買力は、ほぼ倍になっています。

この円安を背景に、物価そのものも日本の方が安くなっています。
例えば、ハーゲンダッツのアイスクリームは日本では284円/中国では約500円、話題のiPhone6も日本では約7.3万円/中国では約10万円など、商品によっては日本の方が3割~5割安くなっています。

3.免税

免税

2014年10月1日から日本政府は従来免税販売の対象となっていなかった消耗品(食品類、飲料類、薬品類、化粧品類その他の消耗品)を含めたすべての品目を新たに免税対象としました。

これにより、免税店の認可を受けた店舗で購入した1日の合計購入額が5,000円を超える消耗品や、1日の合計購入額が10,000円を超える一般物品は、8%の消費税が免除されます。

物価が安いうえに、免税まで受けられるとあれば、中国人の中で、日本が「買い物天国」と言われているのもうなずけます。

課題は?

中国の海外旅行者数は年率20%近いペースで増加しており、今後も日本への観光客は増加すると思われますが、ライバルも多いです。
中国国家旅遊局の発表した統計によると、日本は渡航先ランキングで第7位となっています。

2013年中国人の海外渡航先ランキング(万人)

  1. 香港   4030.33
  2. マカオ  2523.94
  3. 韓国   425.34
  4. タイ   401.03
  5. 台湾   291.89
  6. アメリカ 196.69
  7. 日本   183.46

日本での滞在時に不満だった点については

・言葉が通じない
・外国人向けの標識が少ない
・値引きしてもらえなかった

などが上位に来ており、中国人旅行者を意識した受け入れ体制の拡充が望まれます。

標識

まとめ

中国の旅行調査会社によると、日本旅行の満足度は上記の韓国、タイ、アメリカなどよりも高く、日本の観光庁の直近の調査でも、日本を旅行した中国人の約99%が「満足」と回答し、約95%が再訪の意向を示しています。

街が清潔、人が礼儀正しい、親切などソフト面に対する評価も高く、こういった個人の体験を通じて、日本のファンが増えていくと良いですね。

また、小売業界、観光業界などにとっては、中国人旅行者をターゲットにしたインバウンドビジネスには大きなチャンスがありそうです。

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